見た目年齢が5歳変わる!?なかなか治らない背中の筋肉痛の原因と対処法

背中・腰のお悩み

見た目年齢が5歳変わる!?なかなか治らない背中の筋肉痛の原因と対処法

約10年ほど前から、背中の痛みを訴える女性が増えているのですが、なぜでしょう?
それは、背中の痛みの多くは筋肉痛であり、家事やストレス、睡眠不足などで背中に負担がかかっている状況で、スマホでさらに背中に負担のかかる姿勢を続けていることに原因があります。

不自然な姿勢は猫背や、背中の筋肉を過度に緊張させるため、反り腰の原因になることがあります。背中が丸くなり、姿勢が崩れると健康を害するだけでなく、見た目年齢も老けてしまいます。

ところが、背中の筋肉痛の原因は姿勢だけではありません。心臓や胃腸、膵臓など、内臓の病気がひそむ痛みもあるため要注意です。早めの対処や医療機関の受診が必要な場合もありますから、この記事で背中の筋肉痛の原因や、セルフケアの方法、医療機関での治療法について確認してみましょう。

記事協力(敬称略)
ハートフル農大通り中央整骨院
院長 前本啓吾

【所有資格】
柔道整復師

背中の筋肉痛とは

まず最初に考えられる背中が痛む原因は、スマホやパソコンによる猫背姿勢や、運動不足です。

この場合、背中に重だるさやハリを感じたり、首や肩、腕を動かすと痛みが出ることが多く、ハリ感がある部分を押すと痛み(圧痛)ます。入浴で身体を温めたり、温湿布を貼ると痛みが軽減することもあるでしょう。ただし、すべての痛みが筋肉痛だとは限りません。圧迫骨折や骨の腫瘍が原因となっている場合もありますから注意が必要です。さらに背中の痛みが強い場合は、狭心症や心筋梗塞、解離性動脈瘤などの心血管疾患、十二指腸潰瘍や膵炎などの消化器疾患が原因になっている場合があります。

これは関連痛と呼ばれる症状で、安静にじっとしていても痛みが治らないことが多く、医療機関の受診が必要です。

背中の筋肉痛を改善すると若返る!?

背中の筋肉痛は、猫背など良くない姿勢が原因になっていることが多いようです。背中の丸みや前傾姿勢などは、見た目年齢が上がって見えますから、背中の痛みに加えて、老けて見えるというリスクが上乗せされます。逆に背中の筋肉痛と姿勢を改善すれば、日々の生活が快適になって、見た目も若返るのです。身も心も晴れやかになりますから、。背中の筋肉痛がある方は、姿勢から改善して若返りましょう!

背中の筋肉痛のリアルな原因と対処法

ここからは背中の筋肉痛が起きやすい原因となる具体例と、対処法について解説ご紹介します。

原因1.・重い物を持つ

重い荷物などを持つと場合は、背中の筋肉を使うので痛めることがあります。多く、特に普段からあまり背筋を使わない人は、ってない急激に筋肉に負荷をかけてしまうと急に使うのはさらにダメージが大きいので要注意です。

いちばんの対処法は、重い荷物をいきなり不用意に持ち上げたりせずに、事前に背中の筋肉を軽く動かすなどの準備運動をしてから持ち上げると良いでしょう。

またさらに、荷物を持ち上げるときの姿勢も重要です。
重いものを持ち上げる場合は、前屈みの姿勢で腕だけを使って状態で荷物を持ち上げるのではなく持たず、一度、膝を曲げて腰を落としてから、全身をバランスよく使って膝を伸ばすように持ち上げると背中の筋肉にかかる負担をは軽減できます。

原因2.・運動不足や過度な運動

運動が不足するとの場合は、日常の筋肉の活動が減る少ないために血行が悪くなり、筋肉が固くなる傾向があります。運動不足が深刻化すれば、いつも通りの日常生活を送っているだけでも負担がかかり、痛みが出ることもあるのです。運動不足が原因の対処法には軽い運動がおすすめです。この後で解説する「毎日のストレッチ」や「肩甲骨を動かす筋トレ」を試してみてください。

ただし、過度な運動は逆効果になることがあるため注意が必要です。筋肉の使い過ぎは筋肉疲労を引き起こし、筋肉の余分な緊張を強めます。過度な運動で身体に負担をかけ続けると、ちょっとした動作でも筋肉を痛めてしまうことがあるため、筋肉に急激な負荷をかけないためには、運動前後に軽く身体をほぐし、6割くらいの運動にしましょう。これは息が上がらず、疲労感も感じないくらいの運動量となります。

原因3.姿勢不良(猫背)

背中の姿勢が保たれているときは、筋肉が適度に緊張して引き締まった状態です。
ところが長時間のスマホやパソコンなどで猫背になると、背中の筋肉が伸びた状態が続き、血行が悪くなります。その結果、筋肉が固くなってしまうのです。

対処法としてまず大切なのは、正しい姿勢とはどういう形で、どのうように身体を置くのが正しいのかをご自身で理解することです。その上で姿勢矯正をするなど、1時間に1回、2分くらいのペースで立ち上がり、伸びをするなどをして、肩や背中まわりのストレッチをするといいでしょう。​​

​​​​原因4.筋力不足

筋肉量が少なく体幹を支える力が弱い場合、姿勢を保つのが難しくなります。

立ったり座ったりなどの動作をしたときの姿勢を保つには、外側の筋肉とインナーマッスルと呼ばれる内側の2種類の筋肉が関係しています。特に腹筋と背筋のバランスに関連が深い腸腰筋(ちょうようきん)というインナーマッスルは体幹を支える筋肉の一つです。

筋肉は日常生活の動作によっても発達したり、保たれたりしていますが、ここ数年のコロナ禍で外出することも少なくなり、筋肉低下の影響を受けている人が少なくないでしょう。また、長時間のデスクワークなど同じ姿勢が続くことで、姿勢不良により、腸腰筋の筋力が低下する傾向にあり、猫背のリスクも上がっています。

対処法として、腸腰筋のストレッチを、本記事下部にて紹介しているため、インナーマッスルのトレーニングと併せて行っていただけると効果的です。

原因5.背中の冷え

背中の冷えは筋肉の血行不良が原因の場合が多いです。背中が冷えると、つい肩をすくめてしまいますが、その結果、ますます姿勢が悪くなる悪循環に入る人も多いため注意しましょう。

その対処法としては、肩甲骨と肩甲骨の間を温めるのがおすすめです。この部分には僧帽筋(そうぼうきん)と呼ばれる首から背中にかけて大きく広がる筋肉があり、この筋肉を温めることが、上半身全体を温めることになるポイントになります。

原因6.睡眠不足

睡眠の質が悪くなると眠りが浅くなり、疲労が回復しにくくなります。そうすると身体に老廃物が溜まりやすくなり、背中の痛みも感じやすくなるのです。対処法としては睡眠の質をあげることが大切です。

その具体的な対策は数多くあり、睡眠改善については、いずれCureCareの記事で詳しく紹介させていただきますが、この記事では背中の筋肉痛による睡眠の質の向上に有効な対策として、就寝の2時間前までに湯船にゆっくり浸かって身体をリラックスさせる入浴をオススメします。

この入浴のポイントは2点あり、1つは就寝の2時間前であり、もう1つはシャワーではなく湯船に浸かるということです。就寝直前の入浴は体温が高いままであり、眠りにつくために必要な体温が低下するまで寝入りが悪くなるためです。また、湯船に浸かることによって全身の血流が良くなり、背中の筋肉痛に対して有効なためです。

原因7.ストレス

ストレスの原因には脳が関係していると言われています。身体や心に苦痛を感じると脳に不具合が起こり、すでに苦痛は消えていても身体に痛みを出し続けることがあるのです。背中の痛みも、こうしたストレスが原因になっている場合があります。

対処法は、リラックスできる時間と空間を意識的につくり、安心してよく休むことです。自分でリラックスすることが難しい場合は、専門医に相談しましょう。

背中の筋肉痛をケアする「4つのセルフストレッチ」

背中の筋肉痛のケアと予防におすすめの、簡単ストレッチを4つご紹介します。ただし、無理をすると悪化することもあるため、痛みが強い場合は先に専門医療機関でみてもらいましょう。

肩甲骨を動かす筋トレ

アプローチする筋肉:僧帽筋(首の後ろから肩、背中にかけて広がる大きな筋肉)、菱形筋(肩甲骨の内側に広がる筋肉)

  1. 足を肩幅くらいに開いて立ち、両手を頭の上に伸ばします。
  2. 手のひらを正面に向けて、両腕をゆっくり下ろしながら肩甲骨を内側に寄せます。
    腕を下ろすときは、息を吐きながら7秒くらいで下ろし切るのがコツです。
    肩甲骨の間に力が入ればOKです。

1回に6~15回を目安に繰り返しましょう。
※ 腕を下ろしながら肩甲骨を寄せるときに肩をすくめると首と肩の間にある僧帽筋が硬くなります。肩こりの原因になるため、肩の力は抜きながら肩甲骨を寄せて腕を下ろしましょう。

背筋を伸ばすストレッチ

アプローチする筋肉:広背筋(背中から腰、腕へと広がる逆三角形の大きな筋肉)

  1. 頭の上に両手を上げて、右の手首を左手でつかみます。そのまま左手で右の手首を上に引っ張りましょう。
  2. さらに左手でつかんだまま、右斜め前に向かって腕を伸ばします。このとき、呼吸はゆっくりと。30秒くらい伸ばしながら、肩甲骨の下や脇腹が伸びていればOKです。
  3. 1〜2を左右逆にして、同じように行います。

僧帽筋にアプローチするストレッチ

アプローチする筋肉:僧帽筋上部

  1. 両方の手を組んで後頭部を押さえます。
  2. そのまま顔真下に頭を下に向けて下げていきます。
    呼吸はゆっくりと。30秒くらいかけて下を向き、伸ばし首から背中の辺りまでを伸ばすように行います。
  3. もう一度1のポジションに戻します。次は左右に行います。
  4. 4.伸ばしたい方の逆側に頭を斜め下方向に倒します。
    30秒かけてゆっくり首から肩までこり固まっている筋肉が伸びているという感覚がわかるまで伸ばしましょう。

姿勢を変えて背中の痛みをなくすストレッチ

アプローチする筋肉:大胸筋(胸部の前面上部に広がる大きな筋肉)

  1. 肘と肩が同じくらいの高さか、肘を少し高めの位置で壁に当てます。
  2. そのまま身体を後ろのほうにねじりましょう。呼吸はゆっくりと。肩の前側から胸にかけて伸ばすように30秒ねじります

腸腰筋にアプローチするストレッチ

アプローチする筋肉:腸腰筋(上半身と下半身をつなぐ大腰筋と腸骨筋が組み合わさった深腹筋と呼ばれるインナーマッスル)

  1. 片足で膝立ちの姿勢をつくり、背中を伸ばします。
  2. 背中を伸ばしたまま前に体重をかけていきます。呼吸はゆっくりと。30秒くらい伸ばしながら、股関節の前側を伸ばしましょう。
  3. 左右逆も同じく繰り返します。

背中の筋肉痛は、何科がいい?

背中を痛めた原因がはっきりしているなら、整形外科を受診しましょう。
特に思い当たる原因がないのに、突然の強い痛みや、冷や汗、血の気が引くといった症状がある場合は、救急受診が必要になることもあります。また、安静にしていても背中の痛みが治らない場合は、内科を受診して、筋肉痛以外の原因がないか診てもらいましょう。

整骨院・鍼灸院で背中の筋肉痛をみてもらう場合は?

スマイルアンドサンキューグループの整骨院の場合

『スマイルアンドサンキュー』の整骨院では、まず最初にどの程度の痛みなのかなど、度合いを見極めます。次に原因を探りながら、ハイボルト(ハイボルテージ)という高電圧を使用した電気刺激治療器を使って背中をほぐしながら検査を行います。

背中の筋肉痛の原因には、筋肉の強い緊張や、筋挫傷、、神経痛、猫背などがありますが、これらはすべてハイボルト(ハイボルテージ)という電気刺激治療器での対応が可能です。ただし、ハイボルト(ハイボルテージ)で痛みが消えても、猫背の場合などは根本原因となる姿勢の悪さは改善されていないため、引き続き姿勢を矯正しながらインナーマッスルも強化していく必要があります。

良い姿勢を保てるくらいにインナーマッスルがしっかりすれば根本的な改善につながり、見た目年齢も見違えるように若返るはずです。インナーマッスルの強化は案外簡単なものも多いので、心配せずにご相談ください。

スマイルアンドサンキューグループの鍼灸院の場合

『スマイルアンドサンキュー』の鍼灸院は、血流改善や自律神経機能の調節を目的に鍼灸を行います。鍼灸はリラックスして受けられると、心身をゆったりと休ませる効果も期待できますよ。当院では、背中の筋肉痛改善のためにいらっしゃる方も多くいらっしゃいますため、お気軽にご相談ください。

まとめ

背中の痛みの主な原因は姿勢不良、背中の冷え、血行不良、ストレス、内臓疾患などでした。ポイントは原因を突き止めて、より適切な治療やケアを行うことです。背中の痛みの原因で特に多いのは姿勢不良で、初期や軽度であればセルフ・ストレッチや適度な運動で改善を期待することもできます。

しかし、原因不明の場合や、ストレッチや運動を自分で続けていくことが難しい人は、整骨院や鍼灸院に相談するのがおすすめです。当院では必要に応じて専門医のご紹介もできますから、お気軽にご相談ください。

よくある質問 Q &A

Q.腕や背中などを動かすと痛みます。こういうときはストレッチや運動をしてもいいのでしょうか?

 

鋭い痛みやチクチクキリキリとした痛み、また、いつものコリとは違う重い痛みがある場合はストレッチなどはやめましょう。

特に鋭い痛みがあると炎症が起きている可能性が高いので、安静第一です。数日、安静にしていても改善しない場合は、かかりつけの整骨院や病院でみてもらいましょう。

 

Q.背中が痛いときはお風呂で温めてもいいですか?

いつも感じておられるコリによる背中の痛みには入浴をおすすめしますが、鋭い痛みチクチク、キリキリとした痛み、いつもとは違う重いコリの痛みがある場合は炎症が起きている可能性があります。

 

炎症があるときは身体を温めると悪化する可能性がありますから、湯船に入るのは避けましょう。炎症は痛み出してから24〜72時間は冷やすことがおすすめです。患部は特に熱をもつため6時間置きくらいに15分冷やすといいでしょう。

記事協力(敬称略)
ハートフル農大通り中央整骨院
院長 前本啓吾

【所有資格】
柔道整復師
記事監修(敬称略)
本城久司
スマイルアンドサンキュー株式会社 統合医療教育研究センター長
京都府立医科大学大学院 泌尿器外科学 客員講師
医学博士(京都府立医大)


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