-アレルギーによるつらい鼻水や鼻づまりの対策にも‐
冬の寒い時期は、冷えによって全身の血行が悪くなってしまいます。特に呼吸器である鼻は、乾燥した冷たい空気が入ることによって様々な症状が引き起こされます。わが国では多くの方がアレルギー性鼻炎によって鼻水、鼻づまりの症状に悩まされています。人口の約半分近い5,500万人の方がすでにアレルギー性鼻炎であり、さらに、毎年約420万人が新たに鼻炎症状を発症するとの報告もあります(平成23年1月、アサヒ飲料株式会社:花粉症意識・対策実態調査)。そんな辛い花粉症に効果的な耳つぼによる対策を代田橋北口整骨院の戸井真郷院長に教えていただきました。
記事協力(敬称略) 代田橋北口整骨院 院長 戸井真郷 【所有資格】 柔道整復師 AT(アスレティックトレーナー) CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
そもそも花粉症ってなに?
花粉症とは
花粉症はアレルギー症状のひとつです。アレルギーというと聞こえは悪いですが、本来は体内に入った異物に対して人間の身体が起こす免疫反応(抗原抗体反応)です。体内に侵入した花粉を異物と認識し、この異物(抗原)に対する抗体を作り、再度侵入した花粉を排除しようとする反応です。
花粉症になる仕組み
- 花粉が目や鼻から入ってくる
- リンパ球が花粉を侵入者と認識する
- リンパ球がIgE抗体をつくる
- IgE抗体が肥満細胞にくっつく
- 再度、花粉が侵入する
- IgE抗体の作用により肥満細胞から化学物質(ヒスタミンなど)が分泌される
結果、花粉を体外へ排出しようとしてくしゃみや鼻水などが出ます。
スギ花粉について
花粉症の患者さんの約70%はスギ花粉が原因です。北海道はスギ花粉の飛散が極めて少なく、沖縄にはスギが全く生息していませんので、北海道と沖縄ではスギ花粉症の有病率が非常にすくないことがわかっています。
スギの花粉は雄花の中で成長して、10月中旬頃に完成するので、雄花の量から翌年のスギ花粉飛散予報が決まります。暖かくなると、雄花は開花して花粉が一気に飛散します。花粉症の方は、後ほど解説する「通年性アレルギー」と呼ばれる病態によって、スギ花粉以外の花粉でも症状が出現します。主な花粉の飛散時期は、スギ、ヒノキなどの樹木では春が中心です。イネ科は初夏、キク科は真夏から秋口に飛散しますので、ほぼ年間を通じてアレルギー性鼻炎の症状に悩まされる方も少なくありません。
アレルギーについて
アレルギーとは、人の鼻や目に侵入してきた物質(抗原:アレルゲン)を異物と判断すると、これを無害化しようとする反応(抗原抗体反応)のことです。結果として、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、流涙などの症状が出ます。これらの症状が発症するものををアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎と言います。
アレルギーは「通年性」と「季節性」に分けられます。花粉が飛散する時期に症状が出現する花粉症は「季節性」のアレルギーに分類され、鼻炎に加えてアレルギー性結膜炎による目のかゆみなどの症状が出現します。アレルギーに対しては、まず、原因となる抗原(アレルゲン)の除去が最優先です。具体的には、掃除や洗濯、マスクやメガネ(ゴーグル)の着用などで体内への侵入を防ぐことがとても重要です。
一般的に、アレルギー性鼻炎に対しては抗ヒスタミン剤などの対症療法が行われます。しかし近年、アレルゲン免疫療法(減感作療法)が行われるようになり、アレルギー性鼻炎の根本治癒が期待されています。ただし、この根施術法は数年(おおむね3年以上)の施術継続が必要であり、即効性は期待しづらいとされています。
こうしたアレルギーの施術を受けているにも関わらず、症状に悩まされている方は「耳つぼ」療法を加えることで、つらい症状を抑えることが期待できます。
耳つぼで花粉症を改善
耳つぼで花粉症が緩和するのはなぜ?
耳つぼについて
「耳つぼ」とは2200年以上前に書かれた東洋医学の医学書である『黄帝内経』の中に記載され、古代から使用されてきた施術法です。欧米の書物には紀元前5世紀~4世紀にかけて活躍したヒポクラテスが、耳背の動脈を切ることで坐骨神経痛を施術したという記載があります。このように耳の施術は全身の健康に影響することが洋の東西を問わず古くから知られています。
東洋医学では、耳の形は胎内の胎児の姿に似ていることから、その体の位置のツボを刺激すると効果があると言われています。実際、耳には迷走神経、舌因神経など脳神経や中枢神経が通っており、経絡が耳を経由している為、耳ツボは鍼施術と同様の効果があるとされています。耳つぼ療法では耳にあるツボに直径1mm程度の大きさの金粒を使用します。この金粒で継続的にツボ刺激をすることで、自律神経を調整し、アレルギー症状を抑えます。継続的に行うことで、アレルギー症状が特につらい1月から3月にかけての効果が期待できます。
花粉症に効く耳つぼ
・神門
耳つぼの基本で自律神経の乱れを整える。耳の上部の外側よりにある
・内鼻
鼻づまりなどに効果。
・外鼻
鼻づまりなどに効果。耳のつけ根の出っぱりの下にある
・枕
消炎鎮痛効果。不眠。
・額
前頭部の消炎や鎮痛効果。
・耳尖
耳を縦に半分に折ったときに、耳の上部の先端に位置
・内分泌
ホルモンバランスの調整、美肌
自分でできる 耳つぼマッサージ”
1.親指と人差し指で耳つぼを揉む
2.耳つぼの周辺をこすったり、つまんだりしてほぐす
3.耳の上部、中央、耳たぶを順に引っ張る
4.1~3を3回程度繰り返す
・ポイントは耳つぼの正しい位置を刺激すること
耳つぼマッサージの効果について
マッサージは全身の血行を促進し、身体をリラックスさせるため血流が良くなります。アレルギー症状を引き起こす物質を早く流して症状を軽減させる効果が期待できます。整骨院などで耳つぼ、マッサージを受けた後は、水分を十分に摂取して、温かいお風呂にゆっくりつかり、早く就寝しましょう。体調が整うことでさらなる症状の軽減に繋がります。
花粉症のセルフケア
自分でできるセルフケアとしては外出時にマスクやめがねなどで、花粉を少しでも体の中に入れないようにする意識が必要です。花粉症用のマスクでは約1/6、花粉症用のめがねでは1/4程度に花粉が減少することが分かっています。
また花粉情報にも注意して、飛散が多いときにはできるだけ外出は避けるようにしてください。もし、外出する場合には花粉のつきやすい衣服は避けましょう。帰宅時は玄関前で衣服を叩いて花粉を落とし、すぐに顔を洗い、うがいを忘れずに。家にいる時も、飛散量に応じて窓の開け閉めに注意しましょう。また、鼻粘膜を良い状態に保つためにストレス、睡眠不足、飲みすぎなどは控えるように。花粉対策をした上での軽い運動なども効果的です。
スマイルアンドサンキューグループでは
スマイルアンドサンキューグループの特徴
毎年花粉症の季節になると、スマイルアンドサンキューには、耳つぼマッサージに多くの患者さんが来られます。患治(患部を治す)・根治(根本から治す)・維持・予防をコンセプトとした施術を日々行っています。平日は20時まで、土日祝は18時まで受付しています。柔道整復師や鍼灸師などの国家資格を持つスタッフが診療にあたっていますのでご安心ください。
まとめ
約2人に1人が該当する花粉症はもはや国民病とも言えます。症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目や皮膚の痒み、だるさなど。また、花粉症になると自律神経が乱れるので、自律神経を整える耳つぼが有効です。耳つぼマッサージのポイントは正確なツボの位置を把握することですので、国家資格を持つ先生がいる整骨院がおすすめです。スマイルアンドサンキューでは国家資格を持つスタッフが日々診療にあたっているので安心して来院ください。
よくあるご質問
スマイルアンドサンキューの整骨院では、どのような耳つぼマッサージをしてくれますか?
当院では、神門、内鼻、外鼻、枕、額、内分泌、耳尖を指でマッサージし、耳つぼ療法として、金粒をツボに貼付します。
整骨院とはどういうところなのですか? 整体とは違うのですか?
「整骨院」は国で定められた柔道整復師という国家資格を持つもののみ掲げられる名称です。「整体」は、民間資格や無資格でも掲げられる名称です。
コロナ禍の通院が心配です。整骨院ではどのような感染対策をしていますか?
フェイスペーパーなどディスポーザブルで衛生的な状況を維持しています。使用したベッドは患者さま毎に都度消毒。スタッフだけでなく、患者さんにも手指消毒や検温、マスク着用をお願いしています。もちろん定期的な換気も行っています。
記事協力(敬称略)
代田橋北口整骨院
院長 戸井真郷
【所有資格】
柔道整復師
AT(アスレティックトレーナー)
CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
記事監修(敬称略)
本城久司
スマイルアンドサンキュー株式会社 統合医療教育研究センター長
京都府立医科大学大学院 泌尿器外科学 客員講師
医学博士(京都府立医大)