専門家おすすめの肩こりセルフケアとタイプ別・原因と注意点

肩のお悩み

皆さんはここ2〜3年で肩こりに悩む方が増えていることをご存じでしょうか。
肩こりはもともと女性に多くみられる症状ですが、最近は、リモートワークやスマホの使用時間が増えたため、男女問わず多くの方を悩ませている症状です。

肩こりは軽い症状ならセルフケアで対応できます。しかし、慢性化や頭痛、めまいなどの症状が出た場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。なぜなら、症状の根本的な原因にアプローチすることが、慢性化や悪化のいちばんの予防にもなるからです。

この記事では、スマイルアンドサンキューグループ「ごうとくじ駅前通り整骨院」の本木院長に肩こりの主な原因やセルフケアの方法、専門的な治療について解説いただきました。しっかり読めば、長年の肩こりとお別れするチャンスになるかもしれません!

記事協力(敬称略)
ごうとくじ駅前通り整骨院
院長 本木 聖二

【所有資格】
柔道整復師・鍼灸師

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肩こりとは?

肩こりとは、なんらかの理由で首と肩甲骨の位置関係がズレることで起こります。肩こりになると首や肩の不快な張り感や痛みが出て、それに伴う動かしにくさや倦怠感、頭痛などさまざまな症状を引き起こします。

肩こり4つの主な原因

ここでは、現代の肩こりの主な原因を「パソコン・スマホ肩こり」「家事肩こり」「なんとなく肩こり」「不調肩こり」の4つに分けて解説します。

原因1.頭部の重さが負担になる「パソコン・スマホ肩こり」とは

コロナ禍の影響でこの3年の間にパソコンを使った長時間のリモートワークが急増しました。
また、おうち時間やソーシャルディスタンスによるライフスタイルの変化で、スマートフォンの利用者も大幅に増加したようです。

パソコンやスマホの長時間使用に共通するリスクは、使用するとき頭部が身体の軸よりも前に出ることです。​​集中する時間が長いほど、首は前傾する傾向が強くなります。

前傾姿勢が長く続くと首の後ろ側の筋肉に負担がかかって肩こりの原因になります。また、目の使い過ぎも自律神経の不調を来し、血流が悪くなって肩こりの原因になります。

スマホ首

原因2.重い物の持ち上げや、無理な姿勢が引き起こす「家事肩こり」とは

家事が原因の肩こりは、重い物を持ち上げたり、反復動作の繰り返し、育児や介護による無理な姿勢、長時間の同一姿勢が原因になります。また、家事でストレスがたまると無意識に力が入ることがあります。肩や首の筋肉が緊張した状態が続くことも肩こりの原因になるのです。

原因3.生活習慣や加齢による「なんとなく肩こり」とは

例えば、身長に合わないシンクで毎日繰り返す食器洗いや、年齢を重ねることで起こる「ゆるやかな老化が原因」の肩こりを、ここでは「なんとなく肩こり」と呼びます。

これまで深刻な肩こりで悩んだことがない方も「なんとなく肩がこる」と感じたことはあるのではないでしょうか?

スマイルアンドサンキューの治療院にいらっしゃる「なんとなく肩こり」の方の多くは、すぐ良くなるだろうと放っておいたり、身体の衰えが気にはなるものの、まだ大丈夫だと考えていたとおっしゃいます。

最近よく見かける「なんとなく肩こり」の主な原因は、テレワークや新型コロナの影響で外出の機会が減り、急激に運動量が減ることや、加齢による筋肉量減少です。

筋肉量が減ると、身体が冷えやすくなって筋肉のこわばりや、血流低下が起こりやすくなります。これが肩こりの原因になるのです。

まだ軽度の肩こりはセルフケアで改善する可能性がありますから、記事後半のセルフケアをしばらく実践してください。

原因4.病気や産後による「不調肩こり」とは

病気や産後の「不調肩こり」は、まず病気が原因かどうかを見極めることが重要です。

内臓のトラブルが影響する「不調肩こり」は、狭心症や心筋梗塞、脳動脈瘤、胆石症の前兆として肩こり症状が出ている可能性があります。特に、息切れや胸の締めつけ感、眼の奥の違和感や不快な頭の重さを感じる場合は要注意です。もし、肩こり以外にもこうした症状があるなら医療機関の受診をおすすめします。

運動器のトラブルによる「不調肩こり」は、頸部の椎間板ヘルニアや胸郭出口症候群・五十肩の可能性があります。こうした疾患がある場合は身体を動かすと痛みが出たり、肩から腕にかけてしびれが出ることがあります。

産後の不調が原因の「不調肩こり」は、ホルモンバランスの崩れや、姿勢の悪化が多くみられます。特に運動器と産後が原因の「不調肩こり」は、セルフケアが有効な場合もあるので、様子を見ながらまずはセルフケアを試すのもいいでしょう。

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肩こりの根本から改善する秘訣は「予防」

生活習慣と加齢が原因となる肩こりは「予防」をし続けることが大切です。仮に肩がこらないように生活習慣を改善したとしても、加齢は避けられません。このため年齢や状況に合わせた身体のメンテナンスが必要になるのです。

肩こり予防のコツは、少し気になるくらいの段階で姿勢を整えるなどのセルフケアを行うこと。簡単に重症化や慢性化を防ぐことができます。

普段からセルフケアをコツコツ続けることが最大のコツですよ。次は、実際の予防に役立つメソッドをご紹介します。

【おすすめ予防1.】頭の重さをアースする正しい姿勢を身につける

理想的な姿勢の重要なポイントは頭の重さを感じるかどうかです。正しい姿勢は、頭の重さが負担にならないため、重さは気になりません。ところが前傾姿勢や、猫背になると首や肩に負担がかかり、痛みや張りなどとして頭の重みを感じます。

正しい姿勢の目安は、身体を横から見て、くるぶし、膝、大転子(おしりの横のでっぱり)肩の先端、耳のラインが揃い、その上に頭をのせるように立つことです。重心が通って正常なポジションとなります。

このラインは重心線と呼ばれ、正しく立てると頭の重さをアースして首や肩への重さが非常に少なくなるのです。

しかし、姿勢が悪い人は重心線を捉えた姿勢を取ることが、かなり難しいようです。

少しずつでも姿勢を正していくコツは、時々、家族や友人に横からチェックしてもらったり、鏡で確認することです。猫背など前傾姿勢の方は、思った以上に頭を後ろに引かないと重心線が揃わわないでしょう。

【おすすめ予防2.】パソコン・スマホは30分ごとに休む

パソコンやスマホの操作など、同じ姿勢で長時間作業を行う場合は、30分ごとに休むことが効果的な予防になります。

肩こりは筋肉を動かさずにいると血流が悪くなり、長時間同じ姿勢を続けるなどで筋肉が固まると起こります。予防は案外簡単で、30分ごとに背伸びをすることや、腕を下に挙げるようなストレッチをすることです。長時間のデスクワークをする場合は、室内を歩くだけでも全身の血流が改善し、肩こりの予防になりますよ。

【おすすめ予防3.】ライフスタイルに適度な運動習慣をプラス

血流の滞りが肩こりの原因になるため、運動不足の方に肩こりが目立つ傾向があります。しかし、急に運動と言われても忙しくて時間が取れない方や、運動が苦手な方もいるでしょう。肩こりを予防するための運動は、軽く動くことで程よく身体がほぐれて、自然に健康的な血流を保つことが目的ですから、ハードな運動をする必要はありません。肩こり予防にとって最も大切なことは、毎日無理なく続けることです。

最初は15分程度の軽い散歩や、家事動作の意識的な運動化ーーたとえば、洗濯物を干すときに腕をしっかり上げたり、掃除機をかけながら片方の脚を後ろに上げるなど、“ながら運動”がおすすめです。

身体を動かすことに慣れてきたら、外出のときにできるだけ大股で歩いたり、一駅前の駅で降りて歩くなど、長く続けられる運動習慣を毎日の生活に組み込みましょう。

【おすすめ予防4.】30分ごとに目を休める

目の疲れが影響して自律神経の不調をきたし、それが原因となって肩こりや頭痛を引き起こすケースもあります。パソコンやスマホの使用は30分ごとに休憩を取り、そのタイミングで窓から遠くを見たり、ホットタオルで目元を温めて血流を促すことがおすすめです。

【おすすめ予防5.】身体に冷えを溜め込まない

身体が冷えると血流が滞って肩こりの原因にもなります。夏の暑い時期もシャワーだけで済ませず、湯舟に浸かったり、冷房に長時間当たった日は、血流を促しながら全身を温める足湯で冷えの改善をしましょう。

また、フローリングなどで足が冷える方は、綿と絹の靴下を2枚ずつ、交互に重ね履きすると保温効果が期待できますよ。

【おすすめ予防6.】ストレス・リリースの習慣をもつ

ストレスや緊張からくる血流不良の対策には、自分に合ったストレス解消法をみつけておくことがいちばんです。たとえば、声を出して歌ったり、体操やジョギングをしたり、半身浴など、ご自身に合ったストレス解消法を探してみてください。とにかくリラックスして笑ったり、楽しむことが大切です。

ただし、ゲームやパソコンでインターネットサーフィンをすることがストレス解消だという方は注意が必要です。集中し過ぎると逆効果になる可能性が大きく、適度に運動や休憩をはさみ、ほどほどに楽しむことを前提にするほうがいいでしょう。

肩こりを和らげる4つの簡単セルフケア

軽度の肩こりは、まずセルフケアを試してみることがおすすめです。

ここでご紹介する簡単なセルフケアは、肩の痛みや張りを和らげ、これ以上の悪化や慢性化の予防を目指すものです。自分の肩こりに合うメソッドをみつけて、より快適な毎日を過ごしましょう。

【セルフケア1.】肩回し

肩こりといえばまず肩甲骨の固まりと言えるほど、動きが悪くなっている方が多いようです。セルフケアをするなら、まずは肩と肩甲骨を動かしましょう。

肩回しは簡単で効果が期待できます。最初に手のひらを下に向けて、両手を前から上に真っ直ぐ上げましょう。、そのまま後ろに回したら下に戻します。この一連の動きを繰り返すだけです。

肘を曲げて行う場合は、肘で大きな円を描くように行うのがコツです。ちなみに肘はできるだけ伸ばして行うことをおすすめします。肘を伸ばして肩を回すと、肩甲骨だけでなく胸も動いてより身体がほぐれます。ただし、無理をすると逆効果になるため、気持ち良く快適なほうを行うことが大切です。肩回しは、3から4秒かけてゆっくり行うことがコツになります。

【セルフケア2.】肩甲骨を開く

肩甲骨を動かした後は、固く張りつくような肩甲骨を開いてみましょう。

筋肉は中途半端な使い方をしていると、筋力が弱って機能が損なわれる傾向にあります。肩甲骨を開くには、まず思い切って背中を丸めるのがコツです。

椅子に座って背もたれに軽く寄りかかったら、両手を前にグーッと伸ばしておヘソの位置を見ながら背中を丸めます。すると背中の筋肉が伸びるのを感じるはずです。

この動きを1回15秒、3セットくらい行います。

【セルフケア3.】肩の上げ下げ運動

次は肩から肩甲骨までを意識しながら肩の上げ下げ運動をしてみましょう。テレワークやスマホの影響で背中を丸める姿勢が増えて、肩甲骨と首をつなぐ筋肉の伸び縮みする機能が弱っている方が増えているので、このセルフケアも習慣にするのがおすすめです。

息を吸いながら肩を思い切り上げて5秒くらいキープしたら、今度は息を吐きながらストンと肩を落とします。この動作を3セットから5セット行いましょう。

【セルフケア4.】背中と脇を伸ばす

実は脇の筋肉が固くなることも肩こりの原因になります。普段脇の筋肉を伸ばすことはあまり意識しない動作だと思いますが、ラジオ体操に脇を伸ばす動きが入っているのは、必要な運動であるという証です。

まず腕を耳の横に沿わせるように上げて、上げた腕と反対に身体を倒します。腕はできるだけ真っ直ぐ伸ばすのがコツです。

ゆっくりと息を吐きながら脇を伸ばして15カウントします。このとき上げている手と反対の足に重心をかけると脇腹を伸ばしやすくなります。片側15カウントを3セット行ったら、逆側も同じく繰り返しましょう。

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ひどい肩こりや慢性化は専門家におまかせ!

肩こりは軽度ならほとんどはセルフケアで解消できます。しかし、セルフケアを続けても肩こりが辛い場合は、早めに整形外科や整骨院に相談することをおすすめします。

つらい症状を長く我慢したり、セルフケアで改善しない肩こりは、放置すると悪化の可能性があるため注意しましょう。

『スマイルアンドサンキュー』整骨院の肩こり治療は、根本の原因にアプローチします

スマイルアンドサンキューは、根本から原因を解消する治療を目指しています。

前述の通り、肩こりは肩甲骨の動きが悪くなることが大きな原因になることが多いようです。しかし、肩甲骨の動きが悪くなる原因は人それぞれで、一人ひとりの患者様によって違います。

問診や触診を通して患者様の症状の背景や生活習慣をお伺いし、なぜそうなったのか、どうすれば再発を防げるのかを一緒に考えて対処して根本治療を目指しています。

『スマイルアンドサンキュー』鍼灸院の肩こり治療は、東洋医学の観点で治療します

スマイルアンドサンキューの鍼灸院では、東洋医学をベースに治療方針を患者様と一緒に考えていきます。まずは治療の目安として、一般的な治療期間をお伝えした上で、患者様の症状を加味した治療スケジュールを決めます。

肩こりの場合、3日に1回くらいの治療を、約3週間続けると改善する方が多いようです。その後は2〜3週間に1回のペースで治療に通って肩を快適に保つことをおすすめしています。

『スマイルアンドサンキュー』は整形外科とも連携しているから安心!

スマイルアンドサンキュー整骨院は整形外科医と連携し、柔道整復師や鍼灸師が施術するべき領域と、医師が診るべき領域を判断してから施術に当たっています。

このシステムにより、肩こりだと思っていた症状が別の病気が原因である場合も、より適切な対応がスムースに行われています。

肩こり一つとっても、脳疾患や心臓疾患、ヘルニア、神経から来る症状など、病気がからんでいることがありますので注意しましょう。

まとめ

肩こりは軽い症状ならセルフケアできますが、慢性化や悪化を防ぐためには原因を知って、予防することも大切でしたね。

ここで肩こりの主な4つ原因や、6つのおすすめの予防法、4つのセルフケアをおさらいしましょう。

【肩こりの4つの主な原因】

原因1.頭部の重さが負担になる「パソコン・スマホ肩こり」

原因2.重い物の持ち上げや、無理な姿勢が引き起こす「家事肩こり」

原因3.生活習慣や加齢が原因の「なんとなく肩こり」

原因4.病気や産後の「不調肩こり」

【肩こりの根本改善の秘訣は予防】

おすすめ予防1.頭の重さをアースする正しい姿勢を身につける

おすすめ予防2.パソコンやスマホ、同じ姿勢での長時間作業は30分ごとに休む

おすすめ予防3.適度な運動習慣をライフスタイルに組み込む

おすすめ予防4.パソコン・スマホ作業のときは、30分ごとに目を休ませる

おすすめ予防5.身体に冷えを溜め込まない

おすすめ予防6.笑う、歌う!ストレス・リリースの習慣をもつ

【肩こりを和らげる4つの簡単セルフケア】

【セルフケア1.】肩回し

【セルフケア2.】肩甲骨を開く

【セルフケア3.】肩の上下運動

【セルフケア4.】背中と脇を伸ばす

肩こりのほとんどは上記の4つの原因が当てはまります。また、肩こりを解消するには、原因を知り、予防の習慣をもつことが大切です。

重度の肩こりや併発する症状がある場合、また、セルフケアを続けても効果の実感がないなら整形外科や整骨院、鍼灸治療院などの専門機関に相談することをおすすめします。『スマイルアンドサンキュー』は整形外科と連携しているので安心です。

よくある質問

Q.セルフケアをいくつも試しましたが、長く肩こりに悩まされています。いつか治るのでしょうか?

原因の見極めと治療法が合っていない可能性があります。そのままにせず、一度専門の医療機関にご相談されたほうがいいでしょう。

 

Q.肩がこってくると頭痛や手の痺れが出ることがあります。これは肩こりのせいですか?

鎖骨や肩甲骨から首に連なる筋肉には、頭痛や手の痺れの原因になるものが多く、肩こりが影響している可能性があります。肩こりと頭痛、手の痺れをまとめて解消できる可能性もありますから是非一度スマイルアンドサンキュー整骨院にご相談下さい。

 

Q.肩こり対策の中で、何がいちばん大切ですか?

 

肩こり対策の大切なポイントは「姿勢」と「生活習慣」です。しかし、正しい姿勢や、改善するべき生活習慣を一人で判断するのは難しい場合があります。一度専門医療機関に相談し、快適さを取り戻す正しい姿勢と生活習慣を確認することをおすすめします。

記事協力(敬称略)
ごうとくじ駅前通り整骨院
院長 本木 聖二

【所有資格】
柔道整復師・鍼灸師
記事監修(敬称略)
本城久司
スマイルアンドサンキュー株式会社統合医療教育研究センター長
京都府立医科大学大学院泌尿器外科学客員講師
医学博士(京都府立医大)

 

 

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